地域計画・事業化支援
平塚市自然環境評価書および平塚市生物多様性保全アクションプラン
市民科学によるアクションプランの策定
ひらつか生物多様性推進協議会、平塚市神奈川県平塚市
2022
本計画は、神奈川県平塚市において、市民団体と協働で作成した平塚市自然環境評価書をもとに、市民・事業者・行政が生物多様性の豊かさを後世に残していくために取るべき行動を示す「平塚市生物多様性保全アクションプラン(令和5 年度~ 令和9 年度)」(2023年3 月発行)を作成したものです。
平塚市には、西部丘陵、河川、水辺、海浜等に多様な生物が生息する豊かな自然環境が残されていますが、農地、屋敷林の減少や宅地等の開発による緑の減少に伴いさまざまな生きものへの影響が危惧されており、これらの課題への対応が求められていました。
弊社は、アクションプラン策定に先立って2021年度に市民団体が実施した動植物調査を自然環境の専門的立場からデータの収集・整理・解析を行い、評価書を市民団体と協働で作成しました。
評価書は、市民団体等で構成された「ひらつか生物多様性推進協議会」と平塚市の協働事業として、2019年度から2021年度に市内西部エリアを中心に生息・生育する動植物の状況を調査し、平塚市自然環境評価書として2022年公開されています。
評価書の作成にあたっては、分析手法検討の協働を行い、地域の生態的な特徴を十分踏まえ、科学的なアプローチを用いることで市内の自然環境を評価しました。具体的には、GISを用いて樹林の連続性を把握し、市内の自然環境保全上重要な場所を中心に10カ所の評価を行いました。
これらの分析や手法などは、市民団体と自然環境の専門職の間で議論を深めて、結果として客観的な事実に基づいた自然環境の評価を行うことができました。
これらの一連の市民団体との協働プロセスから得られた評価結果は、客観性を担保することができ、実情に即した評価と課題抽出、課題解決策の検討に結びつき、アクションプランにおいて効果的な解決策を示すことができました。